第4回のテーマは「築年」です。
賃貸住宅選びのポイントに築年をあげられる方は多いと思います。
中には新築でないと絶対にいやだという方もいらっしゃいます。「誰かが住んだ家なんて気持ち悪い」とまで言った知人がいましたが、こういう人はほとんど病気でして、救いようがないので無視します。
■新築プレミアム
ここまでは行かなくても、やはり新築の方が良い、多少でも新しい方が良いという風にお考えの方は多いのではないでしょうか。
でも、その理由を明確に言えますか?耐震性能?汚れ?何となく?
しかし、よく考えてみてください。世の中の住宅の99%は新築ではないのです。そもそも、誰かが住んだ瞬間からその住宅は中古になるわけですから。
新築分譲住宅は住んだ瞬間に価格が15%下落するという調査もあります。その価格下落に合理的な説明ができますか?誰もできませんよね。逆に言えばこの15%はまさに「何となく新築が良い」という需要が供給を上回っているからこそ可能な「新築プレミアム」なわけです。
賃貸も同じです。何となく新築以外の住宅を選択肢から外している方は、随分割高な買物をしているということを、まずは理解しなくてはいけません。
■新耐震と旧耐震 古い建物は危ないの?
次に耐震性能についてです。「何となく古い建物はいやだ」と言っている方の中には、漠然と耐震性能に不安を感じている方が多いと思います。
確かに記憶に新しい東北大震災をはじめ、日本は宿命的に震災を逃れられない運命にあります。また、被害の甚大な大震災も数々ありました。報道を見ていると「建物は安全が一番」と思う、その気持ちは非常に良く理解できます。
でも、ちょっと考えてほしいのは「新築」=「耐震性能が良い」ということではないということです。
まず、耐震性能を論じる際によく使われる言葉に「旧耐震」と「新耐震」というものがあります。
簡単に言うと、1981年を境に法令で定める耐震性能がより厳格になったため、それ以前とそれ以降を区別するのに「旧耐震(基準)」、「新耐震(基準)」といわれています。
古い建物は危ないという方がいらっしゃいますが、逆に考えれば1981年以降に(正確に言うと確認申請が1981年以降)建てられた建物と、現在の新築に求められる法的な性能は一緒だということです。
つまり、約30年前の建物も、新築も要求される耐震性能は変わらないわけです。築30年って随分古い気がしますが、実は同じ耐震基準で設計されているんですね。
また、東京カンテイの調査によれば、東日本大震災において、大破または中破した旧耐震マンションは全体の1.7%となっています。(文献:東京カンテイより)
対して新耐震のマンションは1.0%となっており、「中破、大破(したマンションの割合)では新耐震も旧耐震も大きな差が生じていない」と結んでいます。
この差を大きいとみるか、小さいとみるかは人それぞれと思いますが、旧耐震だから絶対に危ないわけではない、ということが理解いただけると思います。
一部メディアは「旧耐震=倒壊」というような論調を展開し、建替えや新築を奨励していますが、こういった論の裏には建替えや新築によって利益を得る既得権益層がいるのではないかと勘繰りたくなります。
■古いマンションは汚いの?管理・リノベーション
最近では、リノベーションという言葉もすっかり市民権を得ました。
古くなった住宅でも室内をリノベーションして貸し出す例も珍しくありません。そうすれば、室内はほとんど新築同様です。
「配管は大丈夫ですか?」と聞かれることもありますが、室内の配管すらも全て新しくしているリノベーションもあります。リノベ前と比べて、水周りの位置が動いている物件などは、配管も新しくなっていると見て間違いないでしょう。
あとは、共用部の清掃の行き届き方なんかに目を光らせれば、ほとんど間違いない選択ができると思って良いと思います。
「古い=危ない・汚い」という考え方自体がもう「古い」と言っても良いかもしれません。
■時間にしかできないデザイン
そして「古い」ということは価値にもなり得るということを、ぜひ知っていただきたいと思います。
この世の中には時間にしかできないデザインというものがあります。
例えば植物。いくら人間が手を加えたところで、植物の成長を劇的に早めることはできません。
10年、20年、30年を経過して大きく育った木を毎日眺めながら暮らす、なんてことは、新築では「絶対に」不可能なことなのです。
植物以外にも、例えば木製の建具を楽しんだり、杉の木の模様がついたコンクリートの肌を楽しんだり、木の床がきしむ音を楽しんだり、中には現在の法規上はできないデザインが古い建物に残っていたりします。
視点を変えれば古いからこそ得られる楽しさもたくさんあるんですね。
リノベ百貨店ではそんな古いものの楽しみ方も、物件と一緒にご紹介したいなと思っています。
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