よみもの

レトロ、守りたい存在〜良き看板は国宝級〜

スタッフブログ
2023.05.13

看板、
いわばその店の「顔」ですね。
もし自分が新しく店を出すなら…相当気合を入れて作り込むはず。

何故そのカラーリング?!そのキャラクター?!
と、突拍子も無いデザインほど愛しくてたまりません。

街で出会った、色褪せつつも奮闘する看板たち。
私のお気に入りをご紹介します。


▼国を上げて守るべき国宝級看板。

武蔵小山の「西本マウンテン」さん。
トリミングサロン兼ペット用品を販売をされているとのこと。

出会った時は、ちょっと一瞬時が止まりましたね。
これはもう国を上げて守るべき存在。


この独特すぎるタッチ、脳裏に焼き付いて離れずリサーチしたところ、
『山本容子』さんという方が描かれたとのこと。

副都心線新宿三丁目のうさぎのステンドグラス、
見たことある方もいるのでは…なんと同じ方が手がけたものでした!

このうさぎもまた、強烈な存在感ですよね…

山本容子さんが手がけた看板が他にもあるならば見てみたい…!
今後リサーチしてその姿を拝みに行きたいと思います。


▼直球にして奥深き美容室の看板

このサイン、結構な速度で回転していたのですぐ目に止まりました。
そしてすぐ撮影しました。

型押しガラスも良いですね…
昭和の型押しガラスって、今では作れないんですって。
そろそろ文化財的な何かに指定すべきでは?

窓にはハサミと櫛をカッティングシートで。
一目で美容室だ!って分かります。
この直球さが良いですね。

最近の美容室って一見カフェっぽかったりして、それもお洒落で素敵なんですけど
こういう単純明快なサイン、私は好きです。

ところでこちらのとし美容室さん、閉業してしまったとのこと。
もうこのサインはあの速さで回転していないのかな…淋しいです。


▼カメ薬局を守ってくれた古着屋さんに頭が上がらない。

取材中に出会ったこちらの薬局。
結構急いでいたんですが、わざわざ足を止めて撮影しましたね。

もう、可愛すぎる…
このお店でお薬もらいたいなって思っちゃいますよね。

でも閉業していたようで、ちょっとおセンチな気持ちに。
どうにか、看板だけは残してくれないかな…と思っていたんです。

そんな矢先、たまたまSNSで流れてきた情報に目を見開きましたね。
この看板を残したまま、古着屋さんがオープンしたとのこと…!!

天井の照明は亀の甲羅をイメージしたようで…
カメ薬局への愛と敬意溢れるリノベーションに目頭が熱くまります。


きっと街に人に愛されていたに違いないカメ薬局。
この看板を残してくださってありがとうございます…!
(心の中で涙を流し手を合わせてます。)


雨にも負けず風にも負けず、そのお店の顔となりたくましく生きる看板。
今では生み出せない意匠は尊敬に値します。
色褪せた姿は長く生きた証。
傷や汚れは勲章とも言うべき。

ありがとう、看板!

関連記事